翠会ヘルスケアグループ 医療法人社団 翠会
成増厚生病院 関東障碍グループ統括事務長
精神保健福祉士 鈴木 詩子 さま
LED照明の導入は電気料金削減が期待できるものの、多額の初期費用や品質、安全性、工事などの点で導入をためらうケースが多いという。そうした不安を解消するのがアルファエネシアの「病院向けLEDレンタルサービス」だ。同サービスを導入した医療法人社団 翠会 成増厚生病院の事務長、鈴木詩子さまに導入の背景と決め手、その効果をうかがった。
■心身の疾患を包括的にケア
LEDへの切り替えを検討
成増厚生病院は数年前、院内の約5000個の照明器具をLEDに入れ替えようとしたことがある。しかし精神科が中心の病院だけに、光に敏感な患者や不眠の患者などへの影響などから、計画は見送りとなった。
だが大手メーカーが蛍光灯器具や蛍光ランプの生産終了を発表し、今後入手が困難になると思われること、内閣府が2030年までにLEDなど次世代照明への100%入れ替えを目標としていることなどを考慮し、再度LED導入の検討を開始した。
■独自の安全・安心設計
交換工事もスムーズに完了
「最初にアルファエネシアの担当者の方が来院され、綿密な調査を行われました。その後私や看護部長など当院のスタッフと入念な意見交換を行いました」と鈴木さまは振り返る。
導入の決め手となったのは、通常なら導入時に必要な数千万円の初期費用がレンタルのため一切かからず、レンタル料金を上回る電気料金の削減と5年のレンタル期間終了後の無償譲渡により大幅な収支の改善が期待できる点だった。
病院で使用される製品だからこそこだわった安心・安全設計も大きなポイントとなった。独自開発のLED照明機器「MiMAMO(ミマモ)」は目の疲れや体調不良の原因になり得るチラつき(フリッカー)を抑え、日本の安全基準や米国電気電子学会(IEEE)の定めるフリッカー率(フリッカーの生物学的影響についての指標)をクリア。看護部長も実際に製品を見て「この光り方なら患者さんに影響を与えないだろう」とOKを出した。
さらにMiMAMOは医用テレメーターなど精密機器へ影響を与える電磁波を抑え、国際規格に適合している※。
レンタル期間中、万が一不具合や不点灯が生じても、アルファエネシアが交換手配する品質保証がついており、レンタル期間後もLEDランプは約40,000時間の寿命があるため、長期間安心して使用することができる。
2019年9月、一部非常灯などを除きLEDへの交換工事が完了した。工事も極めてスムーズだったと話す。「工事による事故が起きないよう細心の注意を払いましたが、アルファエネシアさんが派遣した工事担当チームが非常に的確・迅速に作業を進めていただいたおかげで、病院運営にほとんど影響を与えることなく工事を完了することができました」(鈴木さま)
※.不要電磁波の許容値と測定法を定める国際委員会CISPRの規格。CISPR11(産業、科学、医療機器に関する規格)/15(照明装置に関する規格)/22(情報技術装置に関する規格)に適合している。
■予想を超えた経費削減効果
業務負担軽減、無理なく省エネ
導入によってどのような効果がもたらされたのだろうか。導入前の計画では、電気料金の削減は年間460万円であったが、年間を通じての比較が可能な、LEDレンタルサービス導入前の2018年度と導入後の2020年度の電気料金を比べてみると、年間約1000万円が削減された。
「2020年度は新型コロナウイルスの影響などもあり単純には比較できませんが、計画以上の電気料金が削減でき経費削減効果は予想以上でした」(鈴木さま)
同施設の場合、あくまで試算ではあるが、レンタル期間中の5年間で約2300万円の電気料金削減が可能で、6年目以降はさらにそれに加え、LEDのレンタル費用もかからなくなる。
また、月に10~15件はあった電球切れによる交換がほぼなくなり、交換のための報告や書類の提出、安全確保のための二人一組で行う交換作業などがなくなった。看護師や施設課職員の負担が軽減し、より患者に向き合えるようになったという。予備の電球を置いておくスペースも削減できたそうだ。
同院の電気料金は電力のピーク値がリミットを超えると年間の電気料金が跳ね上がってしまう。そのため以前はリミットに近づくと警報が鳴り、そのたびに施設課の職員が優先度の低い照明や空調を消して回るなどの対応が必要だった。しかしサービス導入後は一度も警報が鳴ることはなく、心理面でも業務面でも負担が軽減され、無理のない省エネが実現している。
「電球の色味や明るさ、調光機能などについても、導入時にアルファエネシアの担当者と十分に話し合い、柔軟に対応していただきました。導入後2年経ちましたが、患者さんや職員から不満の声は出ていません」(鈴木さま)
また、品質保証ときめ細かいサポートによって、導入後も安心して利用できているという。
「省エネや環境保護の観点からいずれLED照明に切り替える必要があることはわかっていました。そんな中、いち早くLEDに交換することができ、結果にも非常に満足しています。予想以上に電気料金が削減されたため、収支が大幅に改善しました。浮いた金額を次は節水のための設備投資に回したいと考えています」と語った。
取材先:医療法人社団 翠会 成増厚生病院(484床)
〒175-0091 東京都板橋区三園1-19-1
翠会ヘルスケアグループは関東および九州地区に拠点を置き、精神科救急・急性期医療、アルコール医療、児童・思春期、認知症・高齢者ケアの4分野を中心に事業を展開している。
医療法人社団 翠会 成増厚生病院(東京都板橋区 精神科436床、内科48床)はその中核病院として、心身の疾患を持つ患者に対して外来通院、入院治療、退院後のケア、社会復帰など包括的な支援を提供。精神症状による混乱などが生じている急性期の患者を対象とした精神科救急病棟や入院治療によるアルコール医療、一般科救急医療機関と精神科医療機関との連携強化などを行う「区西北部精神科情報センター」の運営など意欲的な試みによって地域医療への貢献を続けている。
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